2014年出展作品

森羅万象招き猫 -大賞受賞作品-

「招き猫が招くのはこの世の森羅万象」
生き物たちはその輝く命を謳歌し
彼らを乗せた季節の歯車は
くるくる絶え間なく巡る
終わりのない平穏で美しい世界……
それこそが今一番望む「森羅万象招きの猫」

作品番号
4
作品概要
幅30×奥行30×高さ30cm 素材:石粉粘土(芯 コルク)アクリル絵具

天野千恵美 / Chiemi Amano

イラスト&立体作家

プロフィール

野や山や庭を散歩しながら見受けた木や草花。
光に煌めく葉やその葉が落とす影のゆらぎを見る時、
そんな身近な自然と共にのびのびと過ごす猫を描きたくなります。
「自然と共に在る猫」・・・私が描き続けていきたい風景です。
猫達の息づかいと一緒に風の音や陽や草の匂いを
感じて頂けたらと思います。

広島県に生まれる
関西の美術学校・イラストレーション科を卒業
デザイン事務所勤務を経て1985年よりフリーのイラストレーターになる
広告・新聞・出版物等のイラストレーションを制作
2002年より猫をモチーフに絵画、立体、照明の制作を始める。
猫雑誌にもイラストや漫画を提供
個展や展示会を中心に作品を発表し、精力的に活動中

第15回日本招き猫大賞

第15回「日本招き猫大賞」は、2014年9月に開催した第16回平成の招き猫100人展に出品された作品の中から、来場者、インターネットでの投票と審査委員の選考の結果、天野千恵美作「森羅万象招き猫」に決定しました。

受賞理由

春夏秋冬、四つの季節の植物や鳥を身にまとった四匹の招き猫が象徴するのはこの世の森羅万象。季節はめぐり、ひとつの生命が土に還っても、新たな生命がバトンをつなぐ。繰り返される生の営みと、すべてを抱く母なる自然を緑の台座で表現している。
 日常のすべて、とりわけ身近な自然の中に福が内在すること、それを感じとるのは自分の心次第であること、福を感じる自分もまた森羅万象の一部=招き猫であること。「森羅万象を招く」という視点の面白さ、緻密でバランスの取れた彩色、細部まで作り込まれた造形。立体、平面ともに高い技術に裏打ちされた美しい作品である。

大賞受賞者個展

「百花猫爛」
会期:2015年9月27日(土)~10月4日(日)*9/29(火)休館
開館時間:10時~18時
会場:瀬戸市新世紀工芸館展示棟2階