2004年出展作品

猫曼荼羅(にゃんだら)

約600年前(室町時代)にとある経本集が作られました。
それはそれは大切に継承され、300年前には大修理もされ、平成の世にまで伝わったのです。その経本が、近江の伝統工芸師の手によって解かれ、漉き改められ、和紙として現代に転生しました。古の原料のみで作られた現代の紙、古くも新しきものが縁あって我が手元にやってきたのです。微力ながら、この紙をさらに昇華させる手伝いをしたいと思い、曼荼羅づくりに取り組んでみました。

作品番号
37
作品概要
幅52×奥行4×高さ60cm

松風直美 / Naomi Shoufu

カミ(紙)のモノツクリ。

プロフィール

紙と遊び、紙と語りながら制作を続けています。自分の中にある色々なものを絵
や言葉につづり、「ことば切り絵」として形にするのはとても楽しい作業です。
猫を描きながらも、実はそれは自分の分身だったり友人だったり見知らぬ誰か
だったり…猫であって、人であって、モノでもある。見る時々によって色々な気
持ちで受け取れる、そんな万華鏡のような作品を作ってゆけたらと思いつつ、紙
を切る毎日です。
意思を持った猫たちを、これからも表現してゆきたいと考えています。

ことば切り絵が心の栄養ドリンクになってくれればいいなぁ…
1990年デザイン会社勤務を経て独立。以後フリーランス。デザインとイラスト制作に携わる
1992年イラスト・切り絵作家として、工芸村「ことうヘムスロイド村」に参加
ギャラリーCASA個展(京都)この頃から猫の作品を作りはじめる
1995年招き猫をモチーフに切り絵、石粉人形等の制作を開始
1998年自宅隣にアトリエを開設
1999〜2003年近江文化財研究所 個展(近江八幡市)
2000〜2003年いい福まつり 個展(彦根市)
2000〜2004年ギャラリー猫町 個展(東京)
2001年ホームページ開設
2003年アトリエ隣にギャラリー松庵オープン
猫と美食のイベント「猫の宴」開催
2004年ギャラリー花信風 個展(所沢)
* 招き猫まつり、イベント、グループ展多数参加
以後、紙に関わった作品を作り続け、現在に至る。