2007年出展作品
お客様の声は神の声
商売繁盛の秘訣は“お客様の声に耳を傾ける”事です。某オーディオメーカのマスコットの犬は、蓄音機から聞こえてくるご主人様の声に耳を傾けており、台座には“His Master's Voice”(ご主人の声)と書かれています。商売繁盛の招き猫は蓄音機型のスピーカから聞こえる“お客様の声”に耳を傾け、台座には、“His Customer's Voice”(お客様の声)と書きました。スピーカ蓄音機は、レコードの代わりにポータブルCDを置きました。スピーカは直径5㎝ですが、高品質の物を選びました。ラッパの部分はフラワーポットの足を使い、ペンキで金色に塗り真鍮の雰囲気を醸し出しました。音をお聞かせできないのが残念ですが、このラッパのおかげで、音の広がりを蓄音機に近くすることができました。
- 作品番号
- 11
- 作品概要
- 幅30×奥行22×高さ36cm 幅22×奥行5×高さ36cm(猫) 素材:合板、プラスチック
稲川 隆 / Takashi Inagawa
スピーカクリエータプロフィール
コンピュータの仕事に従事して寂しく思うのは、製品のサイクルが短いことです。一方、音楽では、クラシックは言うに及ばず、モダンジャズやロックのように私が生まれた当時の演奏が今だに次々とCD化されています。
そんな音楽を聴くためのスピーカなのだから、私は時代に流されない物を提案して行きたいと考えています。音楽を聴くのは人の耳で、感じるのは人の心ですから、スピーカは原音を忠実に再現するだけでなく、環境に溶け込み、愛してもらえることが重要です。
数百万円する高級スピーカが高級フランス料理、家電量販店で扱っているお値打ちなシステムコンポのスピーカがファーストフードとするなら、私のはお袋の味にあたる手作りスピーカです。今回初めて出展させて頂きますが、今後も毎年招き猫をモチーフにしたスピーカを提案してゆくつもりです。