写真術 | No.1 なごみ猫を撮る
板東寛司よりご挨拶
私は猫の写真を専門に撮るカメラマンとして、年間200匹以上の猫を撮影しています。スタジオ撮影ではなく、猫を飼っているお宅に伺って撮る「家庭訪問方式」をとっているのは、猫自身のテリトリーで、猫が信頼している人に立ちあってもらうことで、よりリラックスした表情を引きだしたいと考えているからです。
しなやかさ、野性味、あどけなさ・・・・被写体としての猫の魅力はさまざまですが、私が大切にしているのは、見る人が思わずホッとするような「なごみ感」を出すこと。だから、緊張感とはほど遠い、大あくびやベロ出しなど、ちょっと笑えるショットが多いですね。普通の猫のふだん着の表情が一番と思っています。
ところで、猫の飼い主さんは自分でも写真を撮る方が多く、よく何冊もの「愛猫アルバム」を見せていただきます。「うちのコ、本当はもっとかわいいのに。どうすればうまく撮れるの?」と聞かれることもしばしば。
「飼い猫を室内で撮る」私の撮影方法は、「自宅で自分の猫を撮る」皆さんの参考になるかも知れません。猫撮影現場の打ち明け話やちょっとしたコツをお伝えして、あなたが大切な家族の「なごみ写真」を撮るお手伝いができればと思います。